デッドリフトの種類全解説|ダンベルや自宅、スモウ・ルーマニアンの使い分け

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  • パーソナルトレーニング

2026.02.08

デッドリフトの種類全解説|ダンベルや自宅、スモウ・ルーマニアンの使い分け

デッドリフトの種類と使い分け解説

「デッドリフトの種類が多すぎて、何をやるべき?」
「背中なのか、お尻なのかで、やり方は変わるの?」

デッドリフトは、フォームのわずかな違いで「背中重視」か「脚重視」かが180度変わる種目です。自分の目的に合わない種類を選んでしまうと、効果が出ないばかりか腰痛の原因にもなりかねません。

本記事では、オリンピック日本代表の身体ケアも担当する国家資格者の視点から、解剖学に基づいたデッドリフトの分類と、あなたに最適な種目の選び方を徹底解説します。

代表 横田就馬

監修・執筆者

ADVANCE世田谷鍼灸整骨院
代表 横田就馬(柔道整復師)

目的別デッドリフトの種類と選び方!何を鍛えたい

デッドリフトのバリエーションを選ぶ基準は、重量追求なのか、それとも特定の部位のボディメイクなのかによって決まります。まずはターゲットとなる部位を明確にしましょう。

背中・ハムストリングス・お尻…ターゲット部位別の使い分け

主要なデッドリフトの種目と、それぞれがどこに強く効くのかを整理しました。

種目名 メインのターゲット
コンベンショナル(床引き) 背中全体(脊柱起立筋)、お尻、脚
ルーマニアン もも裏(ハムストリングス)、お尻
スモウ(ワイド) 内もも(内転筋)、お尻、背中下部
整骨院が教える「解剖学的」種目選び

1. 股関節主導(ヒップヒンジ型)

ルーマニアンやスティフレッグが該当します。お尻を突き出す動きを強調するため、ヒップアップや脚裏の引き締めを狙う方に最適です。

2. 膝関節も使う(スクワット複合型)

コンベンショナルやスモウが該当します。脚の力も総動員するため、全身のパワー向上や高い代謝アップ効果が期待できます。

3.腰痛リスクへの配慮

腰への負担を極力避けたい場合は、上体を立てやすい「スモウデッドリフト」や「ハーフデッドリフト」から始めるのが、腰痛の方も安全に行いやすい種目です。

ダンベルデッドリフト|バーベルとの違いとメリット

バーベルがない環境でも、ダンベルがあれば十分にデッドリフトの効果を得ることができます。むしろ、ダンベルだからこそ得られる「独自のメリット」も存在します。

バーベルよりも可動域が広い?ダンベル独自のメリット

バーベルの場合、どうしてもバーが脛(すね)や膝に当たってしまい、動きが制限される局面があります。一方、ダンベルは手の位置を自由に変えられるため、より深く、より自然な軌道で動くことが可能です。

ダンベルデッドリフトの3大利点

1. 可動域(ROM)の拡大

身体の横で保持できるため、バーベルより深く下ろすことができ、お尻やハムストリングスへのストレッチ刺激が格段に強まります。

2. 重心のコントロールが容易

重心を足裏の真ん中に保ちやすいため、バーベルで前傾しすぎてしまう方でも腰の負担を抑えながら動作を行えます。

3.左右のバランス調整

利き手ばかり使ってしまう癖を修正し、筋肉のつき方の左右差を整えるのに役立ちます。

片手で行うワンハンド・ダンベルデッドリフトの効果

あえて片手でダンベルを持つバリエーションは、ボディメイクだけでなく「体幹の安定性」を鍛えるリハビリ的要素も含まれます。

機能改善に効く「アンチローテーション」

片手で重りを持つと、身体は重い方へねじれようとします。これに抗って体幹を真っ直ぐに保つ力(アンチローテーション)が鍛えられます。これは背骨のゆがみ(脊柱側弯)のケアや、腰痛の出にくい姿勢作りに直結する非常に重要な能力です。

ルーマニアンデッドリフトとスティフレッグの違い

デッドリフトの中でも、特に脚の背面(ハムストリングス・お尻)を狙うのがこの2種目です。見た目は似ていますが、「膝の使い方」で効果が大きく変わります。

膝を曲げる「ルーマニアン」はお尻とハムストリングスの基本

床まで下ろさず、膝下あたりで切り返すフォームです。膝を軽く「遊び」を持たせる程度に曲げることで、お尻を強く突き出しやすくなります。

骨盤の連動が腰痛回避の鍵

ルーマニアンを行う際は、ハムストリングスが伸びきって「これ以上お尻を引いたら腰が丸まる」という限界点で動作を止めてください。この柔軟性の限界を見極めることが、腰を痛めない絶対条件です。

膝を伸ばしきる「スティフレッグ」は上級者向けのストレッチ種目

膝をほぼロックして行う「スティフレッグ」は、ハムストリングスの停止部(お尻の付け根)に強烈なストレッチ負荷がかかります。

なぜ初心者にスティフレッグを勧めないのか?

膝を固定すると股関節の自由度が下がり、不足した可動域をすべて腰椎で補おうとしてしまいます。柔軟性が極めて高い方以外、腰を壊すリスクがメリットを上回るため、当院としてはまずは「ルーマニアン」の習得を強く推奨しています。

腰痛対策|スモウデッドリフト(ワイド)とナローの比較

デッドリフトといえば「足を狭く閉じて引く(ナロー)」のが一般的ですが、腰への負担を考えた際に外せないのがスモウデッドリフト(ワイド)です。

どちらが優れているかではなく、あなたの「骨格」と「目的」に合わせて選ぶことが、怪我をせずに重量を伸ばすための絶対条件です。

足幅を広げるスモウデッドリフトは内転筋と重量

力士のような構えで行うスモウデッドリフトは、パワーリフティングの大会でも主流となっている非常に合理的な種目です。

スモウ(ワイド)が腰に優しい理由

1. 上体が起きるため、腰椎の負担が激減

足を広げることで重心が下がり、ナローよりも上体を立てたまま挙上できます。腰を折り曲げる角度が浅くなるため、椎間板への圧力が最小限で済みます。

2. バーベルの移動距離が短い

腰の位置が最初から低いため、持ち上げる距離が短縮されます。これにより、ナローよりも高重量を扱いやすくなり、全身の筋力アップを加速させます。

3.ターゲットの変化

主に内もも(内転筋)とお尻(大臀筋)を強く使います。下半身全体の厚みを作りたい方におすすめです。

整骨院の視点:股関節の形状で決まる適性

スモウが「楽にできる人」と「股関節が詰まって痛い人」の差は、股関節の穴の向き(臼蓋の角度)という先天的な骨格の違いにあります。無理にワイドに広げて「詰まり感」や痛みがある場合は、あなたの骨格には不向きなサイン。無理に真似せず、ナローやハーフを選択する勇気が怪我を防ぎます。

可動域制限で背中を狙うハーフデッドリフト(トップサイド)

パワーラックのセーフティバーを膝上付近に設定して行うハーフデッドリフトは、腰痛持ちの方や、背中のバルクアップを狙う方への戦略的な選択です。

ハーフデッドリフトのメリット

1.「魔の局面」をカット:最も腰が丸まりやすい「床から引き剥がす瞬間」をスキップするため、腰のリスクを最小限に抑えられます。
2.背中に超高重量の刺激:床引きよりも重い重量を扱えるため、広背筋や僧帽筋に強烈な負荷を与え、厚みのある背中を作ります。
3.集中力の維持:動作範囲が短いため、最後まで腹圧を抜かずに正しい姿勢をキープしやすいメリットがあります。

「床から引かなければデッドリフトではない」という固定概念を捨て、「今の自分にとって最も安全で効果的な可動域」を選ぶことが、一生モノの身体作りへの近道です。

器具がない時の代用デッドリフト!ケトルベルやペットボトル活用法

「デッドリフトをやりたいけれど、家にバーベルなんて置けない」という方もご安心ください。
重たいバーベルを使わなくても、身近な道具を工夫するだけで、お尻やもも裏を引き締めるトレーニングに変えることができます。

ケトルベルデッドリフトはヒップヒンジ習得の最適解

ケトルベルは、その形状から重心が手の中に位置するため、バーベルよりも直感的に扱いやすいのが特徴です。

ケトルベルが初心者におすすめな理由

1. お尻を引く感覚が掴みやすい

重りが足の真ん中に位置するため、自然と「股関節をたたむ(ヒップヒンジ)」動きが誘導されます。

2. 腰への負担をコントロールしやすい

バーが膝に当たる心配がないため、理想的な重心位置を保ったまま安全に動作を習得できます。

3.動作教育としての価値

いきなり重いバーベルを握る前に、まずはケトルベル(または重い荷物を入れたリュック)で正しい動きを脳に学習させることが、怪我を防ぐ最短ルートです。

ゴムチューブやペットボトルで効果を出すコツ

「ペットボトルでは軽すぎて効かないのでは?」と思うかもしれませんが、負荷の掛け方を工夫すれば、立派なトレーニングになります。

低負荷でも限界まで追い込むテクニック

1.スロー法:4秒かけて下ろし、4秒かけて上げる。動作をゆっくりにすることで、筋肉の緊張時間を増やし、代謝ストレスを高めます。
2.シングルレッグ:片足で行うことで、単純計算で2倍の負荷がかかります。さらにお尻の筋肉(中臀筋)のバランス能力も同時に鍛えられます。
3.チューブの活用:足で踏んだゴムチューブを手に持つことで、立ち上がるほどに負荷が強まる「収縮の刺激」をプラスできます。

ホームトレの落とし穴:鏡がない環境のリスク

自宅トレーニングで最も危険なのは、「自分がどんなフォームでやっているか見えない」ことです。鏡を見ずにデッドリフトを続けると、腰が丸まったNGフォームを脳が「正しいもの」として誤学習してしまいます。腰痛を自然に覚えてしまわないよう、スマホで動画を撮ってセルフチェックするか、定期的にプロの目で修正を受けることを強く推奨します。

まとめ:自分に合ったデッドリフトでボディメイク

デッドリフトは、やり方次第で「全身の筋量アップ」にも「脚のライン作り」にもなる万能な種目です。

大切なのは、流行りの動画を真似することではなく、今の自分の「柔軟性」「骨格」「目的」に最も適した種類を選ぶこと。無理をして腰を痛めるのではなく、賢く種目を選び分けることがボディメイク成功への最短ルートです。

迷ったらまずはルーマニアンかダンベルから

プロが勧める「最初の選択」

1. お尻・もも裏を綺麗にしたいなら

まずは「ルーマニアンデッドリフト」でヒップヒンジをマスターしましょう。軽い重量でも確実にお尻に効く感覚が掴めるはずです。

2. 腰の不安がある・自宅でやりたいなら

「ダンベル」「ケトルベル」を活用してください。バーベルよりも重心のコントロールが容易で、安全に動作を習得できます。

3.ステップアップ

基礎ができたらコンベンショナル(床引き)や、高重量のスモウデッドリフトへ挑戦し、背中の厚みを作っていきましょう。

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この記事の監修者

横田就馬

横田 就馬

国家資格:柔道整復師
施術者 / パーソナルトレーナー

日本代表アスリートや実業団選手、整形外科医と連携した施術経験を持つ、治療と運動の両面に精通したスペシャリスト。

病院勤務時には、トップアスリートの現場に出向き、運動指導とカラダの使い方を直接指導。整形外科での臨床経験とスポーツ現場の知識を融合させたアプローチを強みとしています。

「治療と運動が一体となった店舗をつくりたい」との想いから、整骨院併設型のパーソナルジム「ADVANCE世田谷鍼灸整骨院」を三軒茶屋に開設。

痛みの根本原因を見極める丁寧なカウンセリングと、国家資格者による安心・安全なトレーニング指導が好評を博し、現在は初心者からプロアスリートまで幅広く対応。地域密着型で“無理なく続けられる”本格サポートを提供しています。

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