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- パーソナルトレーニング
2026.02.10
整骨院が解説|ベンチプレスの正しいフォームと効果|基本と呼吸法

「胸板を厚くしたい」
「Tシャツを格好良く着こなせるようになりたい」
その想いを叶える種目、それがベンチプレスです。スクワット、デッドリフトと並び「筋トレのBIG3」と称されるこの種目は、上半身で最も高重量を扱えるため、身体に与える影響は大きいです。
しかし、ただ重いものを挙げるだけでは怪我のリスクも高いです。国家資格を持つ柔道整復師の整骨院が、解剖学に基づいた一生痛めないベンチプレスの極意を解説します。
監修・執筆者
ADVANCE世田谷鍼灸整骨院
代表 横田就馬(柔道整復師)
目次
ベンチプレスとは?鍛えられる部位とボディメイク効果
ベンチプレスは、ベンチ台に仰向けになり、バーベルを胸まで下ろして押し上げる動作を繰り返す種目です。
「胸の筋肉だけでしょ?」と思われがちですが、実際には肩や腕、さらには背中の安定性まで要求される複合的な全身運動の側面も持っています。
上半身の王様!大胸筋・三角筋・上腕三頭筋を同時強化
ベンチプレスを1種目行うだけで、上半身を逞しく、あるいは美しく見せるために必要な主要な筋肉をまとめて刺激できます。
| 鍛えられる筋肉 | 得られるボディメイク効果 |
|---|---|
| 大胸筋(中部・下部) | 胸板の厚み、バストアップ、凛としたデコルテ |
| 三角筋(前部) | 肩のラインの強調、逆三角形のシルエット |
| 上腕三頭筋 | 二の腕の引き締め、腕全体の太さの強調 |
CHECK 鎖骨の下を狙いたい方
ベンチプレスの正しいフォームとセットアップ
ベンチプレスで最も多い怪我の原因は、不安定な状態での挙上です。重いバーベルを扱う前に、まずは自分の身体をベンチ台に「強固に固定」するセットアップをマスターしましょう。
後頭部・肩・お尻・両足!セットアップの基本姿勢
世界的なトレーニング基準でも推奨されるのが「5ポイントコンタクト」です。以下の5つのポイントが常にベンチ台(または床)に接していることで、パワーを逃さず安全に動作を行えます。
1.後頭部:ベンチ台にしっかりつけ、顎を軽く引きます。
2.肩(肩甲骨):左右の肩甲骨を寄せ、ベンチに強く押し付けます。
3.お尻:挙上中に浮かないよう、常にベンチに密着させます。
4.右足:足裏全体を床につけ、踏ん張れる位置に置きます。
5.左足:右足と同様に固定し、下半身の踏ん張りを上半身へ伝えます。
手幅の決め方とバーベルを下ろす位置(トップバスト)
セットアップが完了したら、次はグリップとバーの軌道です。ここが数センチずれるだけで、負荷が「胸」から「肩」へと逃げてしまいます。
| 項目 | 正しい設定の目安 |
|---|---|
| 手幅 | バーにある81cmラインに「薬指」または「小指」を合わせる。肩幅の約1.5倍。 |
| 下ろす位置 | 乳首とみぞおちの中間あたり。前腕が常に床に対して垂直になるように。 |
| NG位置 | 鎖骨付近(首寄り)に下ろす。肩の怪我リスクが激増します。 |
ベンチプレスの重量を伸ばす呼吸法と腹圧
「重くなるとフォームがグラつく」「挙げる瞬間に力が抜ける」という悩みがあるなら、呼吸のタイミングがズレている可能性があります。
高重量のベンチプレスにおいて、呼吸は腹圧(ふくあつ)を高め、上半身を一つの強固な塊にするための重要なスイッチです。
息を止める?吐く?高重量を扱うためのバルサルバ法
限界に近い重量を扱う際は、「バルサルバ法」と呼ばれる、一時的に息を止める呼吸法が推奨されます。
整骨院のコツ:胸郭を壁にするイメージ
単に背中をベンチに張り付かせるのではなく、空気の圧力によって胸郭(肋骨周り)を大きく広げ、内側からパンパンに膨らませるイメージを持ってください。この膨らんだ胸郭が強固なクッション(壁)となり、肩関節が不安定に動くのを物理的に抑え込み、怪我の予防に繋がります。
初心者は何キロ?ベンチプレスの平均重量とセット数
「重いプレートをつけないと恥ずかしい」と考える必要は全くありません。
ベンチプレスで最も大切なのは、重さよりも「バーベルの軌道をコントロールできているか」です。コントロールできない重さは、すべて関節の負担となって蓄積されます。
まずは「男性40kg・女性20kg」から!フォーム固めが最優先
初めてベンチプレスに挑戦する際の、怪我をしないための推奨スタート重量は以下の通りです。
1.男性:20kg(バーのみ)〜40kg
まずは何もつけない20kgのシャフトでフォームを確認。慣れてきたら左右に10kgずつ足した40kg(体重の約半分〜6割)を最初の目標にします。
2.女性:20kg(バーのみ)
女性の場合、最初は20kgのバーだけでも重く感じることがあります。ふらつきがなくなるまでバーのみで練習し、余裕が出てきたら少しずつプレートを追加しましょう。
筋肥大なら10回、筋力アップなら5回×5セット
重量が決まったら、目的に応じた回数(RM)を設定します。
整骨院のアドバイス:神経系の発達を待つ
始めて数週間のうちに重量が伸びるのは、筋肉が大きくなったからではなく、眠っていた「神経」が目覚めたからです。この時期に焦って重量を上げすぎると、筋肉の成長に関節の強さが追いつかず、肩を痛める原因になります。最低でも最初の1ヶ月は「正しいフォームを体に染み込ませる期間」と割り切りましょう。
CHECK 自分の現在地を知る
ベンチプレスで肩や手首を痛めるNG動作
「ベンチプレスをすると、肩の前側がズキズキする」「手首が痛くてバーベルを握るのが辛い」……。そんな違和感を抱えながらトレーニングを続けていませんか?
痛みがある状態で無理をしても、筋肉は効率よく発達しません。まずは自分のフォームが以下の「NG動作」に当てはまっていないか、セルフチェックしてみましょう。
脇を開きすぎるギロチンプレスは肩崩壊の元
大胸筋をストレッチさせようとして、脇を90度(肩と肘が一直線)に開いて下ろしていませんか? これは通称「ギロチンプレス」と呼ばれ、肩関節にとって最も危険な動作の一つです。
手首を寝かせすぎない!前腕の骨で重量を受ける
手首が完全に後ろへ反り返った(寝た)状態でバーを支えると、手首の細かい関節にすべての負荷が集中します。これでは数セットで手首が悲鳴を上げてしまいます。
手首を守る「ハの字」グリップの極意
1.「手の平の付け根」に乗せる:指の付け根ではなく、親指の付け根のふくらみ(母指球)付近にある、前腕の骨(橈骨)の真上にバーを置きます。
2.「ハの字」で握る:バーに対して手を真っ直ぐ当てるのではなく、少し斜めに握ることで、自然と手首が立ち、安定したパワー伝達が可能になります。
整骨院の視点:痛みは身体からの警告
「少しくらい痛くても、冷やせば大丈夫」というのは大きな間違いです。関節の痛みは、フォームがあなたの骨格に合っていないという生理学的なシグナル。このシグナルを無視して重量を伸ばそうとすると、腱板損傷や腱鞘炎など、数ヶ月単位でトレーニングを休止せざるを得ない事態に陥ります。
CHECK すでに痛みがある方へ
効果を高める(インクライン/ダンベル)ベンチプレス
バーベルベンチプレスは上半身の土台を作るのに最高ですが、バーが胸に当たるため可動域に制限があります。また、フラットな状態だけでは大胸筋の上部への刺激が不足しがちです。
可動域を広げるダンベルベンチプレスとの併用
ダンベルの最大の特徴は、バーベルには不可能な「深いストレッチ」と「強烈な収縮」が可能になる点です。
大胸筋上部を狙うならインクライン
フラットベンチばかりをやり込むと、胸の下部・中部だけが発達し、視覚的に「垂れた胸」に見えてしまうことがあります。
鎖骨周りのボリューム、いわゆる「Tシャツの襟元が盛り上がる胸板」を作るには、ベンチの角度を30度〜45度程度に設定したインクラインベンチプレスが絶対に欠かせません。
整骨院の視点:カッコいい胸板の正体は上部の盛り上がり
スーツやジャケットをスマートに着こなすために必要なのは、胸の厚みそのものよりも、鎖骨周辺の立体感です。フラットベンチで全体のパワーを底上げし、インクラインで理想のアウトラインを削り出す。このバランスが、整骨院が提唱する機能的で美しい身体への最短ルートです。
CHECK 逆三角形の土台作り
正しいベンチプレスで怪我なく最短で理想の体へ
ベンチプレスは上半身の王様と呼ばれるにふさわしい、最高の種目です。
正しいセットアップ、適切な手幅、そして腹圧を駆使した呼吸法。これら一つひとつを丁寧に行うことで、胸板の厚みだけでなく、肩や手首を痛めない「一生モノのトレーニング技術」が身につきます。
独学のフォームは限界がある?プロの指導を受けるメリット
YouTubeや本で知識を得ることはできますが、自分の身体が実際にどう動いているかを客観的に見ることは非常に困難です。
正しいフォームが身につけば、ベンチプレスはもっと楽しく、もっと効果的になります。あなたの理想の身体づくりを、三軒茶屋ADVANCEが全力でサポートいたします。
そのフォーム、骨格のプロが診断します
「YouTubeを見てもしっくりこない方」が三軒茶屋で多数来院。
パーソナルトレーニング
三軒茶屋駅徒歩5分|夜21時まで受付|当日予約OK
この記事の監修者
横田 就馬 Shuma Yokota
国家資格:柔道整復師
ADVANCE世田谷鍼灸整骨院 代表 / トレーナー
日本代表アスリートや実業団選手、整形外科医と連携した施術経験を持つ、治療と運動の両面に精通したスペシャリスト。
病院勤務時には、トップアスリートの現場に出向き、運動指導とカラダの使い方を直接指導。整形外科での臨床経験とスポーツ現場の知識を融合させたアプローチを強みとしています。
痛みの根本原因を見極める丁寧なカウンセリングと、国家資格者による安心・安全なトレーニング指導が好評を博し、現在は初心者からプロアスリートまで幅広く対応しています。