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- パーソナルトレーニング
2026.02.10
ベンチプレスで肩や手首が痛い原因は?整骨院が教える怪我しないフォーム修正法

「ベンチプレスをすると、肩の前側が痛い」
「重い重量を持つと、手首が痛い」
せっかく胸を大きくしたい、重量を挙げたいと意気込んでも、痛みがブレーキになっては本末転倒です。ベンチプレスは「動作がシンプル」ゆえに、骨格のズレがダイレクトに関節へのダメージとして蓄積されます。
本記事では、国家資格を持つ身体のプロが、あなたの肩や手首を救うための解剖学的な修正ポイントを伝授します。痛くないのが正しいフォームです。今日からその正解を手に入れましょう。
監修・執筆者
ADVANCE世田谷鍼灸整骨院
代表 横田就馬(柔道整復師)
目次
ベンチプレスで肩が痛い原因の9割はインピンジメントと脇の開きすぎ
肩の痛みを訴える方の多くに共通するのが、バーベルを「乳首より上(首寄り)」に下ろしてしまっている点です。こうなると、脇が90度近くまで大きく開いてしまいます。
脇を90度開くと肩関節が衝突する?解剖学的メカニズム
脇を大きく開いた状態でプレスをすると、上腕骨の頭が肩甲骨の屋根(肩峰)の下に潜り込み、その間にある腱や滑液包を挟み込んでしまいます。これがインピンジメント症候群の正体です。
肩甲骨を寄せきれていない前肩フォームの危険性
バーベルが一番下にきた時(ボトムポジション)、あなたの肩はどこにありますか? ベンチ台にしっかり押し付けられていますか?
もし肩がベンチ台から浮いて前に出ているなら、それは前肩フォーム。大胸筋ではなく、肩の前側(三角筋前部)や二頭筋の腱がすべての重みを受け止めている、極めて危険な状態です。
肩甲骨を収納するイメージ
1.「胸を迎えに行く」:バーベルを下ろすのではなく、胸をバーベルに近づけていく感覚で肩甲骨を寄せます。
2.「背中でベンチを殺す」:挙上中もお尻と背中でベンチ台を強く押し続け、肩が前方に飛び出すのを物理的にブロックします。
整骨院の視点:フォーム以前の「巻き肩」問題
デスクワークで長時間PCを触っている方は、大胸筋の奥にある「小胸筋(しょうきょうきん)」が縮まり、肩甲骨が強制的に前へ引っ張られています。この「巻き肩」の状態では、いくら気をつけても肩甲骨を寄せきることはできません。重いバーを持つ前に、まずは筋肉の癒着を剥がすアプローチが必要です。
CHECK 柔軟性をリセット
ベンチプレスで手首が痛いなら寝かせすぎ|握り方とギア対策
「重いバーベルを持つと手首が怖い」と感じるのは、正しい防御反応です。手首は小さな骨の集合体であり、間違った角度で負荷を受けると、簡単に関節や靭帯を痛めてしまいます。
バーベルは手のひらのどこに乗せる?橈骨の真上
手首が痛む方の多くは、手のひらの真ん中(指の付け根寄り)でバーを受けてしまい、手首が過度に後ろへ反る「寝すぎ」の状態になっています。
リスク管理:放置すると「TFCC損傷」の恐れ
手首へのダメージが蓄積されると、手首の外側(小指側)の軟骨を痛めるTFCC損傷や重度の腱鞘炎を招きます。こうなるとドアノブを回す、ペットボトルの蓋を開けるといった日常動作すら苦痛になります。違和感が出た時点で、握り方を見直す勇気が必要です。
必須|手首を守るリストラップの正しい巻き方
重量が自分の体重に近づいてきたら、もはや自力だけで手首を支えるのは困難です。そこで必須となるのが「リストラップ」です。
効果を最大化する巻き方のコツ
1.関節線をまたぐ:手首の「しわ」の部分をまたぐように巻かないと、固定の意味がありません。手首の関節をギプスで固めるイメージで巻きましょう。
2.強めに引っ張る:リストラップは伸縮性を利用して固定します。巻いている最中は手が少し赤くなるくらい強く引き、セットが終わったら即座に緩めるのがやり方です。
道具選びの視点:柔らかいものは飾りに過ぎない
安価で柔らかいリストラップは、サポーターとしての保護力はあっても、高重量を支える固定力には欠けます。怪我を防ぎたいなら、手首がビクとも動かない硬めの素材(スティッフタイプ)を選んでください。質の良いギアは、一生モノの投資になります。
ベンチプレスで肘や腰が痛くなる|三頭筋の負担とブリッジの反りすぎ
「ベンチプレスをすると肘の内側が痛む」「終わった後に腰が重い」といった症状は、多くのトレーニーが経験します。これらは単なる疲労ではなく、特定の関節に負荷が集中しすぎている証拠です。
肘が開く・閉じすぎると発生するテニス肘リスク
肘の痛みは、バーベルを下ろす際の前腕の角度が崩れたときに発生します。
対処療法:肘が痛む時の「回避策」
肘に違和感が出た場合は、無理にバーベルを続けないこと。一時的にグリップを広げる(ワイドグリップ)か、あるいは可動域を自由に調整できるダンベルプレスに切り替えてみてください。関節のストレスを逃がしながら、筋肉への刺激を維持できます。
腰痛の原因は腰を反っている!胸を反るブリッジのコツ
ベンチプレスで「ブリッジ(アーチ)」を組む際、高くしようと必死になって腰(腰椎)を無理やり反らせていませんか?
腰椎は本来、反るための可動域がそれほど大きくありません。無理に反らせて高重量を乗せると、背骨の関節(椎間関節)に強烈な圧迫が加わり、即座に腰痛を引き起こします。
腰を守るブリッジの考え方
1.「胸椎」で反る:反るべきなのは腰ではなく、みぞおちから上の「胸椎」です。胸の骨を高く突き出すことで、腰への負担を最小限にしつつ、最強の土台を作れます。
2.腹圧を抜かない:ブリッジを組んでいる最中も、お腹をしっかり固める(ブレーシング)ことで、内側から腰椎を支え、関節の衝突を防ぎます。
機能改善:胸椎が硬い人への決定打
現代人の多くはデスクワークにより胸椎が丸まって固まっています。この硬さがある状態でベンチプレスを行うと、動かない胸椎の代わりに腰椎が過剰に反ってしまいます。フォーム練習の前にフォームローラーで背中(胸椎)をほぐすこと。これが腰痛回避の最も有効なトレーニング準備です。
痛みを予防してベンチプレスを続けるためのストレッチとウォームアップ
ベンチプレスで高重量を扱う際、関節を支えているのは大きな筋肉(大胸筋など)だけではありません。関節の深部で骨を正しい位置に引き止めている「インナーマッスル」が目覚めていないと、重さに負けて関節内で衝突が起きてしまいます。
スタート前に必ずやるべき「回旋筋腱板(ローテーターカフ)」の温め方
肩のインナーマッスルである回旋筋腱板(ローテーターカフ)は、いわば「肩関節の天然のベルト」です。いきなりメイン重量を持たず、以下のルーティンでスイッチを入れてください。
痛みが引かない場合は「安静」か「治療」か?整骨院の判断基準
「このくらいの痛みなら大丈夫」と無理を重ねると、腱板断裂や慢性的な神経痛を招き、最悪の場合は日常生活に支障が出ます。国家資格者が提唱する、トレーニングを即中止すべき「赤信号」のサインを覚えましょう。
即刻トレーニングを中止して来院すべき基準
1.「鋭い痛み」がある:動かした瞬間に走るような痛み。関節内部や腱に微細な損傷がある可能性が高いです。
2.「痺れ」がある:指先にかけて電気が走るような感覚。首や肩口で神経が圧迫されているサインです。
3.「安静時も痛い」:寝ているときや何もしていないときもジンジン痛む。重度の炎症が起きている証拠です。
整骨院の視点:「動かすと少し違和感」程度なら?
特定の角度でだけ違和感がある場合は、フォームのズレが原因であるケースが多いです。この段階でフォームを修正すれば、治療せずとも痛みが消えることが多々あります。ただし自己判断での強行は禁物。その違和感こそ、身体が発しているフォームが間違っているよという重要なフィードバックです。
まとめ:ベンチプレスの痛みは放置厳禁!違和感があれば整骨院のフォーム診断
痛みは、あなたの身体が発している「これ以上は危険だよ」という切実なサインです。
ベンチプレスで重量を追うことは素晴らしい挑戦ですが、関節の悲鳴を無視して突き進めば、いつか必ず大きな怪我で足を止めることになります。「痛くないフォーム」こそが、あなたにとって最も力が発揮できる「正しいフォーム」なのです。
その痛み、フォーム修正と整体で治せるかもしれません
YouTubeで見様見真似の練習をして肩を痛めてしまった方が、三軒茶屋の当院には数多く来院されています。独学で悩む時間を、整骨院による解決の時間に変えてみませんか?
「痛みの治療」と「フォーム診断」を同時に受ける
整骨院併設ジムだからできる、医学的根拠に基づいた
整体 + パーソナル指導
三軒茶屋駅徒歩5分|夜21時まで受付|当日予約歓迎
この記事の監修者
横田 就馬 Shuma Yokota
国家資格:柔道整復師
ADVANCE世田谷鍼灸整骨院 代表 / トレーナー
日本代表アスリートや実業団選手、整形外科医と連携した施術経験を持つ、治療と運動の両面に精通したスペシャリスト。
病院勤務時には、トップアスリートの現場に出向き、運動指導とカラダの使い方を直接指導。整形外科での臨床経験とスポーツ現場の知識を融合させたアプローチを強みとしています。
痛みの根本原因を見極める丁寧なカウンセリングと、国家資格者による安心・安全なトレーニング指導が好評を博し、現在は初心者からプロアスリートまで幅広く対応しています。